治験って本当に安全なの?治験の安全性についてご紹介します

治験って本当に安全なの?治験の安全性についてご紹介します

 

はじめに

本ページに「潰瘍性大腸炎」の治験について調べて辿り着いた方がいらっしゃいましたら、潰瘍性大腸炎の治験についてまとめてある以下の記事のご参照を推奨します!

治験は闇バイト?

世間一般では、闇バイトとも呼ばれることがある治験。

 

治験は、正確にはバイトではなく、ボランティアになります。

 

ボランティアといっても、地域のゴミ拾いなどのボランティアとは違い、参加者の方の色々な負担を軽減するために負担軽減費(協力費と呼ばれていることもあります)が治験参加者には渡されます。

 

この負担軽減費が高額になる場合があることから、治験は「楽して稼げる闇バイト」的なイメージが付いてしまっています。

 

私は、治験に参加したことも多数あり、今では治験のデータを集める側の仕事をしています。

 

治験のデータを集める側(製薬会社側)の立場からも治験についての色々な危険性安全性についてご紹介していきたいと思います。

 

治験は危険?安全?

ネット上で色々と調べてみると、意外にも「治験に参加したけど特に何も無く大丈夫だった」という記載が見つかると思います。

 

実際に私が治験に参加する立場のときも特に副作用も無く、無事に治験を終えています。

 

結論からお話すると100%安全とは言えませんが、ほぼほぼ安全であると言えます。

 

なんだかハッキリしないような回答になっていますが、順番にしっかりと見ていきましょう。

 

治験がほぼほぼ安全な根拠

多くの体験談では、「治験に参加したけど問題無かった」というところで止まっていますが、治験の業界で働くようになってからどうして治験が安全なのかが分かってきました。

 

色々と根拠はあるのですが、まずは薬が開発されるまでのフローのイラストをご覧ください。
新薬開発の流れ

 

治験と呼ばれるのが、このイラストでいう臨床試験の部分になります。

 

よく世間一般で言われている「高額の報酬が貰える!」みたいな治験はこの中でいうと、第T相臨床試験になります。

 

また、病院やクリニックで治験を先生から紹介されたり、何か対象の疾患を持っていて治験に参加する場合は第U相試験第V相試験ということになります。

 

そして、それぞれの治験が開始される前には治験参加者の人権と安全を保護するために、治験審査委員会という組織で、治験実施施設毎に審査がおこなわれます。

 

審査内容は、治験が倫理的、科学的に妥当に行われているか、その治験をその治験実施施設で実施しても問題無いかについてです。

 

この審議で承認されないと治験自体を実施することは出来ません。
治験審査委員会への審議依頼

 

治験審査委員会の委員は、医師などの専門家と主婦やサラリーマンなどの一般の方達から構成されており、病院とも癒着が無いよう病院との利害関係の有無についてもしっかりとGCPというルールで規定されています。

 

治験開始までには、様々なハードルがあり、治験参加者の安全性についてもしっかりと議論されて実施されているので、治験の安全がしっかりと担保された状態で実施されています。

 

治験参加者として思ったこと

私が治験の業界で仕事をする前に参加した治験では、色々思うところがありました。

 

例えば、以下のようなことを感じたのを覚えています。

 

・どんな場所で治験をやるのか…変な実験施設…?
・貰える報酬が多すぎて変なことやられるのかな…?
・薬で副作用が出たらどうしよう…

 

治験に参加する前は期待半分、不安半分で参加したのを今でも覚えています。

 

私が初めて参加したのは、アレルギー性鼻炎の治験でしたが、会場に到着するまではドキドキでした。

 

治験の業界で働く前に感じたそれぞれのことについて簡単にご紹介していきます。

 

治験の実施医療機関が明記されていない

まず、そもそもの治験の実施場所ですが、治験募集サイトから応募する場合は、大抵募集サイトには治験実施施設の名前は書いてありません。

 

いつもかかりつけの先生から治験を紹介される場合は良いのですが、自分で応募をしようとしたときに、どこでやるのか詳細に書いてないのは怖いですよね…。

 

実は、治験募集サイト上に治験の実施医療機関名を明記しないのには、色々と理由があるのですが、治験募集サイトに治験の実施医療機関名を明記してしまうと、その医療機関に治験参加希望者から直接治験の問い合わせが行ってしまうという理由が1つあります。
治験募集サイト利用時の連絡経路

 

治験募集サイトから治験に応募する場合は、治験募集サイトでも調整をしているため、上記のような連絡経路が取られることが多く、治験募集サイト上には実施医療機関情報を明記していないことが多くあります。

 

治験募集サイトを使って、治験参加者の方を集めるときに、どこまでの情報を治験募集サイトに載せるかを医療機関側と協議するのですが、私の経験上、医療機関名や連絡先を明記すると回答した医療機関はほぼ皆無です。

 

もちろん、治験参加が決まったら治験参加者の方は直接医療機関の治験コーディネーターと連絡を取るので、治験参加が決まったら、医療機関の詳細な情報や連絡先も教えてもらえるので心配はありません。

 

治験の報酬が高すぎて怖い

治験に参加したときに貰える報酬(正確には、報酬ではなく負担軽減費や協力費といいます)が高額であることも気になりました。

 

もちろん嬉しいのですが、なんでそんなに貰えるのか理由が分からなかったので、嬉しい反面不安もありました。(特に3泊4日の治験で〇万円!みたいなものについて)

 

今では、治験の業界で仕事をするようになってその理由が分かったので、問題無いですが、当時はやはり分からなかったので、治験の業界全体として、負担軽減費や協力費の額の決定のされ方などもしっかりと治験参加者の方にお伝えした方が良いのになと感じています。

 

ちなみにですが、簡単に言うと、負担軽減費は治験参加者の方の交通費や昼食代などの負担を調査して決められていて、明確な相場は決まっていませんが、大学病院や大規模な病院では1来院あたり7,000円〜8,000円程、クリニックでは、7,000〜10,000円程になります。

 

協力費は、負担軽減費とはちょっと違ったもので、健常人が対象になる第T相の治験に参加している人に対して、物心の負担を考慮して設定されたもので、相場が決まっておらず、こちらが高額になることが多いです。(みなさんが〇泊〇日で数万貰える!!と思っているのはこちらです)

 

つまり、治験に参加することで、集団生活をしなければいけないストレスや、注射を多く受けなければいけないストレスや、喫煙や飲酒が制限されるストレスなど、治験に協力をすることで色々な負担がかかってしまうので、それを軽減する目的で設定されるものです。

 

協力費と負担軽減費というのは、治験の業界で仕事をしていても混同しやすく、よくごちゃごちゃになって使われてしまっていますが、厳密には違うものになります。

 

どちらもしっかりとした根拠に基づいて設定されています。

 

決して、「危険を伴うからその代償として…」ということではないので、ご安心を。

 

参考までに、負担軽減費や協力費がどのように設定されているのかの一例をご紹介しておきます。

 

対象疾患

種別・相

負担軽減費

備考

-

通院・第T相

7,000円/1来院

注射などは少ない

-

通院・第T相

10,000円/1来院

注射などの回数が多い

-

入院・第T相

200,000円

3泊×2回+事前検査2日

-

入院・第T相

250,000円

3泊×2回+事前検査2日、

注射などの回数が多い

糖尿病

通院・第U相

10,000円/1来院

入院はなし

潰瘍性大腸炎

通院・第V相

7,000円/1来院

入院はなし

 

治験薬での副作用が怖い…

薬を飲む以上、100%副作用が出ませんとは言えません。

 

みなさんが普段の生活で飲んだことがあるお薬も必ず副作用が記載されています。

 

とは言っても、私は治験に参加するときに、何よりもこの副作用が一番怖かった印象があります。

 

髪の毛がボロボロ抜けたり、廃人になってしまったり…

 

もちろん、そのような副作用が出ることは極めて少ないと考えられます。

 

というのも、今の時代は動物実験での検証精度も上がってきており、副作用の危険が高い治験薬については、治験審査委員会でしっかりと審議されるためです。

 

抗がん剤のように、強い副作用を持つけれど、その分強い有益な作用も期待できるようであれば、治験が実施されますが、強い副作用の割に効果が期待できない薬は薬としての販売が認可されず開発が中止となります。

 

「じゃあ、何の薬か分からずに飲んでいた治験薬が抗がん剤だったらどうするんだ…」となるかと思いますが、抗がん剤は、健常人で治験はしません。

 

さすがに健常人に抗がん剤を投与してしまうと大変な副作用になり、あまりにも倫理に反しているため、抗がん剤の治験は第T相(健常人対象の治験)にはなく、最初から対象疾患を持った方に投与されます。

 

副作用についての詳しい記事は、参考記事にも記載していますので、詳しく知りたい方はそちらもご参照下さい。

 

まとめ

治験に参加するのに、色々な情報が無いと「人体実験される…」と思ってしまったり「副作用が怖い…」と思ってしまったりと不安になってしまうことが多いかと思います。

 

治験は薬機法という法律やGCPというルールなどで厳しく記載されています。

 

薬を販売する際にも厚生労働省の承認が必要で実はしっかりと色々な体制が整備されています。

 

とはいえ、副作用は100%防ぐということはできないので、絶対に安全かと言われるとそう言い切れませんが、治験参加者の方の安全は第一に考えられているのです。
(電車に乗って100%事故が起きないと言えないと同じような感じです)

 

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