治験に参加しての自己負担分のお金ってどんなものがあるの?

治験に参加しての自己負担分のお金ってどんなものがあるの?

治験で自己負担のお金ってどういうこと?

治験は、あまり世間では詳しくは知られていないため、お金の仕組みについてもよく分からない方も多いのではないでしょうか?

 

なんとなく、”参加すると高額なお金が貰える”というイメージを持っている方も多いであろう治験ですが、実は参加をすることで自己負担をしなければいけないお金もあります。

 

こちらの記事では、治験に参加することで自己負担しなければいけないお金について詳細にご紹介していきます。

 

自己負担しなければいけないお金まとめ

さて早速、自己負担しなければいけないお金について見ていきましょう。

 

治験に参加することで自己負担しなければいけないお金の一例には以下のようなものがあります。

 

・初診料、再診料(診察代)
・治験には関係の無い検査代やお薬代
・交通費
・有害事象発生時の検査代、お薬代

 

治験には、健常な成人を対象とした第T相試験と疾患を持った方を対象とした第U相・第V相の治験があります。

 

第T相試験と第U相・第V相試験では、自己負担しなければいけないお金の内容が異なってきますので、上に例として挙げたお金について1つ1つ解説をしていきます。

 

初診料、再診料(診察代)

初診料や再診料の診察代は、疾患を持った方を対象とした第U相・第V相の治験に参加した方は必要となります。

 

健常な成人が対象の第T相の治験では、初診料や再診料はかかりません。

 

さて何故、第T相の治験の方は診察代がかからないのに第U相・第V相の治験に参加した方は診察代がかかってしまうのでしょうか。簡単にご紹介しましょう。

 

第T相の方は、健常な成人であるため、治験に参加しなければ診察を受ける必要が無い方々になります。

 

一方、第U相・第V相の治験に参加されている方々は、疾患を持っている方々なので、治験に参加していようが参加してなかろうが、診察を受ける必要があるという考え方になります。

 

でも、ご安心下さい!

 

治験の大原則として、治験に参加してもらえる方に不利益があっては決してならないという考え方があります。

 

第U相・第V相の治験に参加される方も同様で、治験に参加することで、8,000円〜10,000円の負担軽減費が貰えますので、診察代を支払ったとしてもマイナスになることはありません。

 

ちなみに、初診料は850円、再診料は220円となることが多いです。

 

治験には関係の無い検査代やお薬代

治験には関係の無い検査のお金やお薬のお金は自己負担になります。

 

これは、第T相でも第U・第V相でも同様になります。ちょっとイメージしにくいかと思いますので、具体的なお話をしていきましょう。

 

例えば、治験に参加する前から花粉症であったとしましょう。

 

治験の為に診察を受けるかと思いますが、そのタイミングで先生についでなので、花粉症のお薬も出してくださいとお願いしたとします。

 

もちろん、そうお願いすれば、治験で併用禁止のお薬でなければ先生は花粉症のお薬を処方してくれますが、このときの花粉症のお薬代は自己負担となります。

 

また、検査代については、ちょっとややこしいです。

 

検査代は、治験薬を飲んでいる間は実は無料になります。
治験に参加はしているけど、治験薬を飲んでいない期間については、自己負担になります。

 

絵で簡単にご紹介します。

 

治験の検査代

 

このように検査代については、治験に参加している期間のうちどこで実施したかによって自己負担か無料か変わってきます。

 

上の絵で言うと、「検査代無料」と書かれている以外の期間は、普段みなさんが病院で検査を受けるときに支払う額と同じだけの料金の支払いになります。

 

また、1つだけ注意していただきたいのは、治験に参加している病院・クリニック以外で検査を受けた場合には、治験薬服薬期間中であっても自己負担となることがあることです。

 

自己負担といっても、いつも通り保険は適用になるので、10割負担!なんてことは無いのでそこは安心してください!

 

交通費

治験に参加する為に、病院やクリニックに通院することもあるかと思いますが、交通費は自己負担になります。

 

これは、第T相の治験でも第U・V相の治験でも同様です。

 

というのも、実は治験に参加すると負担軽減費というお金が貰えます。

 

この負担軽減費は、通院の治験の場合は、1回の通院で8,000円〜10,000円程貰えますが、このお金は交通費などの負担を軽減するために貰えるお金になります。

 

1回の通院で、交通費が8,000円を越えなければ治験に参加することで交通費の面でマイナスになることはありません。(さすがに超えないですよね…)

 

有害事象発生時の検査代、お薬代

なんか「有害事象」とか小難しい単語が出てきましたね。

 

よく「副作用」と間違われることがありますが、有害事象というのは副作用よりももっと広い意味合いで使うことばです。

 

治験薬を飲んだことが原因で何かしらの好ましくない症状が出た場合は副作用と言い、治験薬が原因か原因じゃないかに関わらず好ましくない症状が出た場合は有害事象と言います。

 

ことばの意味合いはちょっと難しいのでなんとなーく”副作用みたいなもの”と覚えていてもらっても良いと思います。

 

有害事象と副作用

 

では、ちょっとイメージしにくいと思いますので、具体的なお話で見ていきましょう。

 

例えば、治験薬を服用している期間内に風邪をひいてしまったとします。

 

この風邪は、医者の診察で”治験薬は関係なくウイルス感染したことで風邪になった”と判断されたとします。

 

インフルエンザではないことを確かめるために、検査キットで検査し、結果として風邪薬が処方された場合、このインフルエンザの検査代と風邪薬のお薬代は自己負担になるということです。

 

上記の例はまぁ、なんとなく分かる方も多いかと思いますが、問題は副作用が生じた場合になります。

 

治験薬を服用していて、治験薬の副作用により、腹痛になったとします。

 

このときに、色々と検査した検査代や腹痛のためのお薬代なども自己負担になります。

 

ここまでだと「えー!?」っと驚かれる方もいるかもしれませんが、ご安心を。

 

もし、治験薬の副作用により健康被害まで生じてしまった場合は、「補償」という制度を使い、医療手当や補償金を受け取ることも出来ます。

 

詳しくは副作用時の補償についてまとめた記事もありますので、そちらをご確認下さい。

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

 

治験に参加すると高額な報酬が貰えるというイメージばかりついているかもしれませんが、自己負担をしなければいけないお金もあることを知っておきましょう。

 

ただし、治験の大原則では治験に参加してくれている方の不利益は絶対にNGというものがります。

 

治験に参加してくれる方に不利益が無いように十分に配慮しておこなわれるものなので、治験参加者の方が”治験に参加することでむしろお金を消費した”ということは起きません。

 

世間では、まだまだ「治験=怪しい」というイメージを持っている方も多いかと思います。

 

ですが、みなさんが飲んだことがあるお薬はすべて治験をクリアして販売されているものです。

 

治験でのお金の仕組みも含めて色々とみなさんに知ってもらえたら嬉しいです。

 

 

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