治験の専門家が解説!潰瘍性大腸炎の治験について色々と知りたい!

治験の専門家が解説!潰瘍性大腸炎の治験について色々と知りたい!

潰瘍性大腸炎とは

潰瘍性大腸炎(UC:Ulcerative colitis)とは、大腸の粘膜が炎症をお越し、びらんや潰瘍を生じてしまう大腸の炎症性疾患の1つです。

 

患者は30歳以下の若年層に多い事が分かっていますが、詳細な発症原因は不明であり国の指定難病でもあります。

 

現在の治療法では、潰瘍性大腸炎を完治させることは難しく、症状を抑えてコントロールすることが目標となっています。

 

そのようなこともあり、潰瘍性大腸炎の治療薬の開発に力を入れている製薬会社も多くあり、現在でも様々な治験が行われています。

 

今回は、潰瘍性大腸炎の治験についてご紹介していきたいと思います。

 

潰瘍性大腸炎の治験ってどれくらいあるの?

2018年4月27日時点で、2018年5月29日現在も継続されている治験は14件ほどあります。

 

対象疾患

開発相

期間

中等症から重症の活動性潰瘍性大腸炎 第V相

2012/8/1~2015/1/31

寛解期の潰瘍性大腸炎患者 第V相 2013/5/24~2016/9/30
中等症又は重症の潰瘍性大腸炎 第V相

2014/1/1 ~2019/12/31

潰瘍性大腸炎 第V相 2014/5/7~2018/3/13
潰瘍性大腸炎 第V相

2014/7/4~2018/6/7

潰瘍性大腸炎 第V相 2015/1/13~2019/12/31
潰瘍性大腸炎 第V相 2015/6/11~2021/7/15
潰瘍性大腸炎 第V相

2015/6/11~2021/7/15

中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎 第V相 2016/2/8 〜2018/10/31
中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎 第V相 2016/2/8~2018/10/31
潰瘍性大腸炎 第U/V相

2016/7/15~2021/4/27

潰瘍性大腸炎 第V相 2016/7/15~2024/5/31
中等症又は重症の活動性潰瘍性大腸炎 第V相 2017/3/15~2020/3/31
寛解期の小児潰瘍性大腸炎患者 第U/V相 2017/11/1~2022/5/31
軽症〜中等症の活動期潰瘍性大腸炎 第V相 2018/1/5~2020/3/31
潰瘍性大腸炎 第V相 2018/4/26~2023/3/31
潰瘍性大腸炎 第V相 2018/4/26~2023/3/31

(参照:独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 「主たる治験情報リスト」

 

この表の中の治験では、重複した期間に2つの製薬会社が同時に開発しているものや、既に治験の募集は締め切っており、治験参加者の方の経過観察をしている治験もあるため、14件すべてが稼働というわけではありませんが、それなりの数の治験があることが分かります。

 

また、この表には、「第U相」とか「第V相」とか、よく分からなそうなことが書いてありますね。

 

これは、その治験が今どの段階であるのかということを示したものになります。

 

それぞれの相の特徴は以下のような感じです。
治験の内容

 

先ほど、色々な案件をご紹介した表は、この中の第U〜第V相の情報になります。

 

つまり、潰瘍性大腸疾患を持っている方が治験に入ろうとした場合、第U相や第V相の治験に参加することになり(第W相は既に販売済の薬のため除きます)、第T相試験で安全性や薬物動態(薬が体の中でどのように吸収や排泄などがされるかの情報)がある程度分かったお薬が投与されることになるのです。

 

潰瘍性大腸炎の治験っていくら貰えるの?

治験は正確にはボランティアのため、謝礼や報酬という形での支払いはありません。

 

これもよく誤って使用をしているサイトなどがありますので、ご注意ください。

 

治験で貰えるお金は、負担軽減費という呼ばれ方で治験に参加してもらえるボランティアの方の交通費や昼食代などを補助する目的で支払われます。

 

負担軽減費は、1通院あたり7,000円〜10,000円程になります。

 

つまり、治験で10回通院する必要があれば、上記の金額×10が負担軽減費として支払われます。

 

ちなみにですが、もし入院が伴う治験に参加する場合は、入退院で負担軽減費が1回分の支払になる場合がほとんどです。

 

1例ではありますが、イメージとしては以下のような感じになります。
通院のみの治験の場合
入院を伴う治験の場合

 

負担軽減費は、通院毎に支払われるため、入院を伴う場合は、入院+退院で1回分として考えるのが通常です。

 

ただし、上記の負担軽減費ですが、先ほどご紹介した健常人が対象の第T相の治験においては、少し考え方が違く、仕組みも違うため、上のイラストのイメージは第U相や第V相の治験の場合と考えてください。

 

潰瘍性大腸炎を患っている方が治験に入ろうとする場合は、上記のイラストのようになる場合が多いと思ってください。

 

治験に参加すると他にも良いことが!?

治験に参加するうえで、費用面で他にも知っておいた方が良いことがあります。

 

治験に参加した場合、どこまでの費用を自分が払ってどこまでの費用を製薬会社が負担してくれるかということです。

 

これも参加する治験によって変わってくるので、詳細は治験の参加時に治験コーディネーターに確認すると良いでしょう。

 

以下の記事では、治験に参加する上で一般的な費用負担についての説明や費用面以外で知っておくと良い情報についてもまとめてありますので、詳しくはそちらをご参照下さい。

 

潰瘍性大腸炎の治験に参加するには?

みなさんは、「治験」といったらどのようにして参加すると思いますか?

 

「治験募集サイトのようなところで応募して参加する」だったり、「普段通院している先生から紹介されて参加」だったりを考えますか?

 

上記の方法も間違いではありません。

 

しかし、目的の治験を探すのにはちょっとしたコツがあったりします。

 

まずは、治験募集サイトについて。

 

治験募集サイトで募集している治験の案件は、健常人男性を対象とした第T相の治験が多い傾向にあります。

 

これは、「治験 高額」や「治験 バイト」で検索をする方が多く、健常人が治験募集サイトに訪れる割合が多いからではないかと思っています。

 

また、疾患を持っている方も募集をしていますが、私のイメージでは症状が比較的軽い第U相試験であったりする場合が多いなという印象です。

 

そのため、潰瘍性大腸炎の場合は、あまり治験募集サイトでは募集していないことが多く感じます。

 

つまり、病院やクリニックで募集をしていて、治験募集サイトには載っていない治験が実際には多くあることになります。

 

治験に参加したい場合、先生からたまたま紹介されれば良いのですが、そううまくもいかないので、ご自身で探す場合は、「比較的大きな病院の名前 治験 募集中」などと検索するとその病院で実施中の治験が出てくるので、そこから探すことが出来ます。

 

潰瘍性大腸炎であれば、難病指定されていることから、大学病院などで募集をしている場合が多いので、潰瘍性大腸炎の治験に参加したいということであれば、「〇〇大学 治験 募集中」などで調べると比較的出てくるでしょう。

 

現時点(2018年5月29日時点)で、試しに東京医科歯科大学と慶応義塾大学で調べてみたらどちらも潰瘍性大腸炎の治験の募集がありました。

 

潰瘍性大腸炎の治験を探されている方は是非試してみて下さい。

 

 

 


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